『とんかつ勝泉』品川:仕事帰りのサラリーマンがカウンターに腰掛け、独りノスタルジーに浸る夜。【とんかつ文月】
「2人のせいでとんかつが食べたくなった。」
つい最近言われた言葉だが、言われると嬉しいものである。
たしかに、美味しそうなとんかつの写真やお店の紹介を読むと無性に食べなくなってくる。
"2人のせいでとんかつが食べたくなる"
これは他でもない私達自身もその対象に含まれていると私は思う。
私達が記事を書くことで、私達がまたとんかつを食べたくなる。
そういうサイクルがあるからこそ、私達は1ヶ月同じものを食べ続けるということを飽きもせずやり続けることができているのではないだろうか。
とんかつ屋を巡っているととても様々なバリエーションのお店に出会う。店先の雰囲気の違いを楽しむのも食べ歩きの醍醐味だ。
ノスタルジックな雰囲気漂うこちらのお店。
品川駅の港南口から歩いて2、3分のすぐのところにある。
少し歩けばとても煌びやかなビル街が広がる品川にこんなノスタルジー溢れるお店があるとは。
こんな思いがけない出会いがあるのも、"とんかつ文月"をやっているからこそ。
入店すると、常連と思しきサラリーマンが数人居て、とんかつで一杯やってる。
ビールはそこまで気にしなかったが、恐らく麒麟麦酒だろう。
私は奥のカウンターに腰掛け、ひれかつを注文した。
一口サイズの小さめなひれかつ。
衣はサクサクとザクザクの中間くらいだ。
小さめのカツであるが故、衣のザクザクがより強く感じられたように思う。
キャベツは粗みじんに近く、薄切りのキャベツよりもキャベツ本来の青味と甘味が味わえる。
豚は赤城山麓の銘柄豚を使用しているとのこと。
私は、臭いか臭くないかくらいの分かりやすい違いなら分かるが、食べた豚の違いまでは分からないので、こういう表記があるととても助かる。
ただ、銘柄豚というだけでなんか美味しい気がしてしまう思考には気をつけたいと思う。
何故美味しいのか、そこを自分なりに考えることに価値があると個人的に思うからだ。
とはいえ、品川の昔ながらの雰囲気漂うとんかつ屋でスーツを着て、カウンターでとんかつを喰む日が来ようとは思わなかった。
まるで、自分も何かの情景の一部になったかのような気がしてとても心地よかったのを覚えている。
品川駅港南口からすぐ。
ご馳走様でした。
ハード系パンダラボッチ 拝
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