『日本の味 和』高田馬場:今年も秋刀魚の値段が高い。でもそんなの関係ねぇ!【バル辛September〜高田馬場で待ってる!〜】
今年も秋刀魚が高いらしい。
八月末に秋刀魚漁が解禁されたそうだが、不漁につき価格が高騰している。
もう既に庶民の魚とは言えない。
今年も食べずに終わりそうだなと、ぼんやり考えていた。
今日は高田馬場の小料理屋『日本の味 和』で軽い夕食を。
中に入ると女将が迎え入れてくれる。
まず日本酒を一杯。
頼んだのは「五橋 純米吟醸生酒」。
非常に軽やか立ち香。
青リンゴに近い爽やかさ。
繊細な甘さもあり、酒米は分からなかったが山田錦っぽいなと思った。
女将にオススメを聞くと、今良い秋刀魚が入ってますよとのこと。
これは渡りに船だと、迷わず注文。
すると女将から悩ましい提案が。
「大ぶりの秋刀魚も入ってますが、どう致しますか?」
2秒ほどの沈黙。
あぁ、この問いに透かさず「そちらで。」と言える程裕福だったらなぁ、と思いながらもこの選択を楽しむ。
「脂の乗りはどうですか?」
と聞くと、非常に良いとのこと。
今から食べる秋刀魚が、今年最初で最後の秋刀魚になるかもしれない。
これはいくしかない。
大ぶりの秋刀魚。
写真の取り方が悪いため伝わりにくいが、非常に大ぶりの立派な秋刀魚だ。
取り敢えず骨に沿って箸を入れ、上側の味を食べる。
旨い。
脂と旨味が乗った秋刀魚の塩焼き。
そのままでも旨いし、ちょこんとおろしを乗っけても旨い。
今の時期しかこの味を楽しめないと思うと、飽きさせない魅力が食にはあることに気がつく。
移り行く季節を楽しむことこそ、食の醍醐味だ。
しみじみと完食。
火入れも申し分無い秋刀魚の塩焼きでした。
今までで一番綺麗な魚の骨を、写真に納めなかった事だけが心残りである。
ピータン木綿 拝
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