『shiba』高田馬場:居酒屋さんで焦らしプレイを受けて、財布の紐が爆散する話【バル辛September〜高田馬場で待ってる!〜】
居酒屋の魅力とはなんだろうか。
私は海山の幸がどちらも程よく、お酒と共に楽しめる点にあると思う。
この程よくと言うところが大切で、裏を返せばどんな料理が来ても、空間と合わせれば味わい深さに変わる。
相当ぼったくられない限りは。
ここ『shiba』は非常にハイクオリティな料理が頂ける、炭火焼きがウリの居酒屋だ。
外観もスタイリッシュ。
カウンターに座り、取り敢えず日本酒を。
頼んだのは「澤屋まつもと 守破離」。
恐らく雄町の純米吟醸。
芯のある米の旨味に爽快な酸味とキレ、非常にバランスが良く食中酒としても良い仕事をしてくれそうだ。
ちなみに澤屋まつもとならkoconも好きだ。
日本酒が苦手...罰ゲームでしか...という人に勧める一本。
お通しは、鮪の漬けを炭火で炙るというパフォーマンス。
非常に食欲を刺激する。
これではお店の思う壺。
この日は三軒まわる予定、サクッと飲んで帰ると決めたはずだ。
うまい...
たった一口で終わってしまう、まるで線香花火のような儚さ。
食欲を昂らせたまま、スッと喉を通り抜けていく。
あぁ...終わってしまう。
いや、これでこの感動を終わらせてはいけない。
「天然平目刺!」
この歯ごたえと、舌にのる甘味。
穂紫蘇を齧りながら、日本酒片手に刺身を食べれば、この日の幸せは確定したようなものだ。
「炭火串焼盛合せ!」
火入れが素晴らしい。
なかなか普通のお店ではお目にかかれないレベル。
特にこの「トマトベーコン巻き」。
水分やフレッシュさを残しながら甘味を凝縮したトマトに、カリカリのジューシーベーコン。
ああ、幸せだ。
ご主人にオススメを聞くと、今の時期までの生落花生を炭火で焼いてくれるそうだ。
これは我慢できない。
もうはじめの決意はどこかに消えた。
おお、香ばしい香り!
熱々だ。
殻を向いて一粒頂くと、「シャキッ」。
落花生からは想像していなかった音が。
新たな発見と共に季節の味を噛み締める。
予想打にしない焦らしプレイに、財布の紐が爆散してしまった。
だが、素晴らしい居酒屋に出会えたので良しとする。
ピータン木綿 拝
今までの【バル辛September〜高田馬場で待ってる!〜】はこちら。